Vtuber【碧乃ラズリ】の【Shangri-la / シャングリラ】を分析する

どうも。カルチャーマニアのSai(@saisei_to_hakai)です。

「なにこのVtuber!独自の音楽性!」

その名も【碧乃ラズリ】。

アイドルVtuberとは一線を画す、面白いVtuberが出てきたなぁ!ということで。

Vtuber【碧乃ラズリ】の2nd デジタルシングル【Shangri-la / シャングリラ】についてお伝えします。

Vtuber【碧乃ラズリ】の【Shangri-la / シャングリラ】を分析!

Vtuber【碧乃ラズリ】の【Shangri-la / シャングリラ】を分析!

この記事でわかること

  • 【Shangri-la / シャングリラ】曲について
  • 【Shangri-la / シャングリラ】歌詞について
  • 碧乃ラズリの人間性分析
  • 碧乃ラズリの音楽性分析

碧乃ラズリ【Shangri-la / シャングリラ】曲について

2nd デジタル シングル【Shangri-la / シャングリラ】

アタマから、民族音楽感バリバリのメロディアスなイントロ。

アイリッシュぽくもあるが陽気ではない。アラブの砂漠っぽい異国情緒も感じる。なぜ。パーカッションの効果か。

蓮の花が出てくるところあたりもオリエンタルな雰囲気。

ボーカルは声の透明感といい、ヒラヒラひるがえり具合といい、クリスタルを覗くと見える万華鏡のような。なので曲の世界観にも合ってる感じ。

Aメロ→Bメロ→サビ、みたいなおなじみJ-POP展開は無い。ひたすらさまよい求めてるような進行。

締めのあたりのメロディ展開も毎回微妙に変えてくるっていうところがニクイ。

「シャングリラはここにあるが、見つけられるもんなら見つけてみやがれぃっ!」ってなもんで。

リスナーを甘やかさない。媚びない。聴く者に試練を与えるような。野心的な曲!

いままで日本の歌謡史には、異国情緒あふれる野心作がいくつかあった。

久保田早紀「異邦人」や、諌山実生「月のワルツ」が思い出される。

時代が忘れたころになると突如、日本の音楽シーンに現れる異世界。ここへきて再び。

【Shangri-la / シャングリラ】

次元のゆがみを目撃したかのようで、心おどったのでありました。

1st デジタル シングル【片恋桜】はコチラ↓

>>>【碧乃ラズリ】1st デジタル シングル【片恋桜】

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>>>碧乃ラズリ

碧乃ラズリ【Shangri-la / シャングリラ】歌詞について

碧乃ラズリ【Shangri-la / シャングリラ】歌詞について

こんな、精神の理想郷を探し求めてるような歌詞を出してくるかね…。

しかも英詞。トガッてるね!

歌の最後の最後にきて、「おおー!そこだけ日本語ぶっこむのか!!」というつくりも面白い。

ラズリちゃんご本人が書いた歌詞がこれ…。

アイドル的Vtuberとは頭ん中が根本的に違う。

着飾って外見を美しく見せようとするような人に書ける歌詞ではないでしょこれ。

自問自答して本質に迫ろうとする人じゃないと。

桃源郷、ユートピア、シャングリラ…

哲学的に問うた先にイメージされる、魂の理想郷の名。

なんか昔よく歌ってたゴダイゴの『ガンダーラ』のような無常観を感じましたよ。

攻めたなぁ~。

しっかしこうした精神性を持ったVtuberなわけですね。なるほど。

碧乃ラズリの人間性分析

碧乃ラズリの人間性分析

まずなにより、出たがりプロデューサーのルクネコPを受け入れてるところに、懐の深さを感じる。笑

配信を見る機会があれば、碧乃ラズリが健気に歌う姿と、ルクネコPへ浴びせかけられる罵声をぜひ見ていただきたい。

そりゃー、そこへ能力を持った大人たちも集まってくるというもので。

今回の曲『Shangri-la』。周りを固める大人たちも気合い入ってますね!

独特の異国情緒あふれるトラックと歌メロ、素晴らしい。

こういった能力ある人たちを引き寄せる魅力。

暴君・ルクネコPの圧制に苦しみつつも、歌っていこうとする姿。笑

ここから逃げ出さずに頑張るなんて。まるでひと昔前のスポ根マンガのよう。

見てる皆、同情。応援したくなる。笑

これはもしやルクネコPの計算なのだろうか。末おそろしい、ルクネコPの手腕。。

ルクネコPの歌ってみた動画はコチラ。多重録音の使い手。↓

何回見ても元気出るっ。

碧乃ラズリの音楽性分析

音楽的な趣味を聞いてみると、幅広いバックグラウンドが浮かび上がる。

ノラ・ジョーンズが好きみたいで。確かに、歌ってる雰囲気もノラ・ジョーンズっぽい。

かと思えば、元ちとせのような奄美民謡独特の歌い方をしてみたり。

海外へ渡った経験も豊富そうで、アイリッシュ音楽も好きらしい。確かフィドル奏者でもあったはず。

好きなバンドに『SOLAS』というアイリッシュ・バンドの名を挙げていてびびった。

碧乃ラズリの音楽性分析1

洋楽もいろいろ吸収しているのでしょう。狭い日本文化内で閉じてない様子。そこらへんが音楽性の広さに現れているのですね。

ブランキー・ジェット・シティや、ミッシェル・ガン・エレファントなどの骨太ロックも聴いているという。

女性シンガーには珍しい。

地方で育つと、都会とは違い。若者の音楽文化がそれほど盛んではない。

入ってくる音楽情報も多くはない。

僕も地方のステージに立ってきたほうではあるが、おじさまに「演歌やらなきゃダメだ」とか言われる始末。笑

そんな地方環境の中で、独自な音楽性を育むには、親兄弟の影響しかない。

横軸の影響ではなく、縦軸の影響。

碧乃ラズリにもおそらく、音楽を聴く家庭環境があったのではないか、と予想する。(後から聞いたら、兄の影響もあるそうで)

碧乃ラズリの音楽性分析2

人気Vtuberの多くは、アイドルやアニソンの毛色が強い。

アイドルやアニソンシンガーを目指すのに、広く音楽を聴いてる必要は無い。

まして、好きな歌を歌って楽しむ分にはそんなことは気にせず、大いに歌うことを楽しんでもらいたいものだけれど。

音楽をやる方になるとそうは言ってられない。修羅の道。

音楽ファンは、音楽をいろいろ聴いてやってる人かどうか、聴けばわかる。

男性のミュージシャンなら基本的にオタクなので、音楽が好きならほっといてもいろいろ聴いて研究する。

だが女性シンガーで音楽への探求心を持ってるタイプはそう多くない。

大勢の人に聴かれている曲をあさりはしても、まわりの誰も聴かないようなところまで手を伸ばすことはまれだ。

その、一歩踏み込んだ場所。

そこに現れる音楽への愛、リスペクト、苦悩、そういったものは音楽に出る。

さほど音楽を聴いてないのに音楽をやろうなんて、真摯ではないし、どだい無理なことだ。

椎名林檎や、宇多田ヒカルのような“アーティスト”にはなりようがない。

あそこまで行く人間は、皆、もれなくおそろしいぐらい幅広く音楽を聴いている。

女子高生に人気のあいみょんだって、古い音楽をあさって独自のアーティスト性を掘り下げてる。

真摯に音楽に向き合あって。独自性を打ち出せる者だけが、音楽“アーティスト”になれる。

その独自性が、碧乃ラズリには見えた。彼女は、深く音楽世界へ踏み込んでいる。

我ら音楽文化不毛な地方都市の出身。

そんな同郷から、こんな人材が出てくるとは…。

普通のVシンガーだったら取り上げて書くことはないのですが…。

異質な存在が出てきたなーということで!今後の活躍が楽しみです。

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