「世界初の“サイボーグ”だって!?」
話題の本『ネオ・ヒューマン 究極の自由を得る未来』!(原書:Peter2.0)
難病になったことを機に、AIと融合して、人類初のサイボーグになった博士の話。
いま、困難な状況にいるアナタ!
この本を読めば、乗り越えるエネルギーがわいてくるかもしれません。レビューします!
あなたもサイボーグになれる【ネオ・ヒューマン】感想レビュー《書評》
『NEO HUMAN ネオ・ヒューマン 究極の自由を得る未来』 ピーター・スコット-モーガン 著
いまとは違う自分になりたいと戦うすべての人へ
人類初「AIと融合」し、サイボーグとして生きる科学者の自伝
「ルールなんてぶっ壊せ!」
年齢・性別・国籍・肉体・時間・病・死---
私たちはすべてから解放され、永遠に生きる
【ネオ・ヒューマン】の内容と、サイボーグになったピーター博士について
世界初のサイボーグになった彼の名前は、ピーター・スコット-モーガン。
ロボット工学博士で、経営コンサルタントとしても成功している。
イギリスで初めて「結婚式」を挙げたゲイカップルとしても有名な人だ。
そんなピーター博士は…
恋人と旅生活を楽しんでた時に、体に異変が…。
目と脳、それ以外が動かなくなってゆく難病「ALS」と診断され、宣告された「余命2年」。
最悪な状況に絶望するも、彼はありったけのテクノロジーを使って抗う決意をする。
まずは、胃に栄養を送る・尿を出す・排便。3本のチューブを取りつける「改修工事」。
そこから世界中の最新テクノロジーをかき集めて病に対抗する。
体が動かなくなっても楽しく生きられる、ありったけの技術を車イスに持ち込んだのだ。
眼球の動きを追跡する技術・声を合成して作り出す技術・アバター技術・VRなどなど…
これらの技術をハイテクな車椅子とAI、そして愛する恋人が支える。
といったのが本書の内容!
読んだ感想「知識と行動が生死を分ける」
「正しい知識がないと、立ち向かう方法すらわからない」ってケースは世の中にゴマンとありますよね…。
ピーター博士の挑戦を追ってゆくと、まさに「知識と行動が生死を分ける!」といった感じで。
最新のテクノロジーが知れる本というより、困難な状況に立ち向かう姿勢を学べる本でした。
体が動けなくなってく難病「ALS」。
「ALS」といえば、あのスティーヴン・ホーキング博士がわずらった病気として有名ですよね。
車イスの姿を一度は目にした方も多いはず。
意識はハッキリしているのに、だんだん体に閉じ込められてゆく感じ。
目を動かすことしかできなくなる「最も残酷な病気」とも言われてます。
想像してみましょう。もしあなたが「ALS」にかかったとしたら…。
ゾッとしますよね。もうすぐ動けなくなってゆくなんて、絶望しかない。
でも、「ALS」の死因は食物を飲み込めないことによる「餓え」だったり、呼吸ができないことによる「窒息」だったりする。
ピーター博士は「ALS」を冷静に理解して、死因を取りのぞくための手術をするわけです。彼いわく「改修工事」!
そして話せなくなってもコミュニケーションが取れるよう…
合成ボイスやアバター、VRなどのテクノロジーを投入。
あとは加速するAIの進化によって、サイボーグとなった彼自身がどんどんアップデートされてゆく。
「私の目には、しかるべきテクノロジーを用いて適切にケアをすれば、ALSは死に至る病には見えなかった」
ピーター博士の言う通り、知識と行動があれば「ALS」を乗り越えられる—
余命は2年。その間に、超最高にクールなテクノロジーを世界中から探し出して試す。
絶望しているヒマはない!
病気や事故、老化による身体障害を、最先端のテクノロジーで解決しようという挑戦。
そして“人間である”ことの定義を書きかえる挑戦。
これまでもLGBTのツライ境遇を乗り越えつつ、世の中の常識やルールと戦ってきたピーター博士。
知識から導き出された“ロジック”が救いのロープとなり…
それを必死に登るからこそ、暗い穴から出ることができる。
そう教えてくれる“不屈”の教科書でした。
時系列が行ったりきたりする構成になっているので、はじめは戸惑うかもしれません。
出てくるテクノロジーも、その分野にいる人なら知っているものだったりします。
しかし「チャレンジする折れない心」や、
「絶望した時、乗り越える可能性を徹底的に考える姿勢」。
ピーター博士の挑戦は、困難に立ち向かおうとする人に勇気を与えてくれる。
いま、しんどい状況にある人にこそ読んでもらいたい本です!
もしかしたら視点が変わって、解決の糸口が見つかるかもしれません。
これからの近い未来、機械と人間が融合する「トランスヒューマニズム」の流れが来るはずです。
人類初のサイボーグになったピーター博士。教科書にのる日も近いかもしれませんね。