「村上隆さんがNFTアート出品、からの取り下げ?一体何があったの?」
世界的なアーティスト・村上隆さんのNFTアート作品が、いったん出品取り消しになりました。
どういう作品を出品して、なぜ取り下げることになったのか?わかりやすく説明します。
【NFTアート】村上隆が出品を取り下げたのはなぜ?
いったん取り下げましたが、再び『Murakami.Flowers』としてプロジェクトが進行しています。くわしくはmiinさんのnoteへどうぞ↓
>>>Murakami.Flowersについて、わかっていること
村上隆の出品した【NFTアート】の内容と価格
村上隆さんは、NFTプラットフォーム『OpenSea』にて作品を出品しました。
代表的なモチーフである「笑顔のお花」をドットで描いた、かわいいピクセルアートでした。
いろいろな表情をしたお花を、毎日12個ずつリリース。
それが108個になったら、オークション開始。ということでスタートしました。
すると、作品は次々と入札され、価格は約150ETH(イーサ)くらいまで値が上がっていました。
NFTアートは、暗号通貨の『イーサリアム(ETH)』で値段がつきます。
その時の日本円にすると、150ETHは約3000万円くらいです。
出品を取り下げていなかったら、さらに値は上がっていたことでしょう。
オークションは4月7日に始まって、4月12日午前0時に終了する予定でした。
出品を取り下げた《4つの理由》
NFTアート出品を取り下げた理由は、村上隆さんのInstagramで語られています。
原文そのままだと難しいので、以下にわかりやすくして書きます↓(むずかしい言葉は後で説明します)
NFTデジタルアートを売ろうとしましたが、理由があって「また今度」にしました。
はじめは「まずやってみよう!」ってことで、素早く準備できました。
そんな中、NFTにくわしい方々からアドバイスをもらいました。
その意見により、出品を考え直しました。
出品を取りやめた理由は、主に以下の4つです。
- ERC721やERC1155のメリットとデメリット
- 独自なスマートコントラクトは必要かどうか
- 独自のストアフロントを作るのが必要かどうか
- IPFSは必要かどうか
この他にも、いろいろ話し合ってイイ感じでNFTを出したいと思ってます。
なので、いったん出品を取り下げて話し合います。
準備ができたら、またNFTに挑戦したいと思います。
入札してた方々には、申し訳ありません。
NFTの可能性は確信しています。
なのでまた、NFTデジタルアートに取り組みますのでよろしくです。
わかりやすく言うと、こういう内容でした。
で、いちばん肝心なのは、むずかしい言葉が出てくる赤文字のところ。「4つの理由」ですよね。それぞれ説明します。
ERC721やERC1155のメリットとデメリット
NFTはブロックチェーンという技術の上に成り立ってるわけですが、「ERC721」や「ERC1155」というのは、ブロックチェーンで使われている規格の名前です。
ここで大事なのは、「何が違うのか?」です。
「ERC721」によって、「唯一無二」という証明ができます。持ってる人がわかったり、データが移動した履歴もカンタンにわかります。
「ERC1155」は、後から出てきた規格です。「ERC1155」だと「唯一無二」という証明もできますし、同じものをいくつも発行することもできます。
それに加え、NFT売買の手数料が安かったり、開発しやすかったり、というメリットがあります。
ちなみに、NFTプラットフォーム『OpenSea』は、「ERC1155」です。
他の大手NFTプラットフォーム『Rarible』では、「ERC721」が使われています。
なので、村上隆さんの言う「ERC721やERC1155のメリットとデメリット」というのは、
どっちの規格を使ってるサービスを選んだ方がいいのか、作家さんの方向性によって吟味する必要がある。ということなのです。
独自なスマートコントラクトは必要かどうか
まず「スマートコントラクト」とは何か?
契約した条件の内容が結ばれたり、行われたり…っていうのが自動的に実行される仕組みのことです。
いちばんカンタンなのは、ジュースの自販機をイメージしてください。
お金を入れてボタンを押すと、そのジュースが落ちてきますね。
これも「契約した条件の内容」が自動で行われる、スマートコントラクトです。
スマートコントラクトをブロックチェーン上で使うと、「契約した条件」が安全に、カンタンに、自動で行われるわけです。
「独自なスマートコントラクトは必要かどうか」というのを文字通りとらえると、
自動で行われる「契約条件」を、どうするか考える。って言ってるように聞こえますが…
村上隆さんの言う「独自なスマートコントラクトは必要かどうか」というのは、ちょっと違います。
NFTプラットフォーム『OpenSea』でNFT発行すると、「Openseaで発行されたものですよ」と記録されます。
ですが、独自(のスマートコントラクト)で発行すれば、「あなたというアーティストが発行したものですよ」と記録されます。
なので「独自なスマートコントラクトは必要かどうか」検討する、ということになるのです。
ここはプラットフォームに依存しない方が安心できそうですよね。
独自のストアフロントを作るのが必要かどうか
「ストアフロント」とは何か?
これはもう、カンタンに「ネットショップのこと」でいいと思います。
なので「独自のストアフロントを作るのが必要かどうか」というのは、
NFTアートを売る時の仕組みをどうするか、ということですね。
『OpenSea』でNFT発行すると、『OpenSea』以外では販売できない、っていうのがネックになるんじゃないか。ってことです。
できればいろんなところに展開して販売できた方がいいですよね。
IPFSは必要かどうか
ムズイ言葉!「IPFS」とは何か?
「IPFS」は、「ネットワーク上でデータをやりとりする方法」のひとつです。
いま主流なのは、「HTTP」という方法です。これは、URLで指定するやり方です。
見たいページがあった時、URLを入力すれば、そのページが見れますよね。
URLは、そのページのデータがあるサーバーの場所。そのありかを示す住所みたいなものです。
なので、サーバー内から消えていたり、不具合でサーバーにアクセスできなかったら…そのデータは見れません。
そこにジャジャーンと登場した「IPFS」。
「IPFS」では、サーバーの住所じゃなく、データに振られた番号で見つけることができます。
なので、その番号で探せば、インターネット上にあるどこかからデータを持ってこれるわけです。
仮にサーバーからデータが消えていたとしても、どこかの誰かが持ってるデータがあれば大丈夫なわけです。
と。むずかしいことはこのくらいにして、それが何に関係するのかというと…
「IPFS」なら、仮にNFTのプラットフォームがつぶれたとしても、他のところにデータが残ってるから安心。ということです。
なので村上隆さんの言う「IPFSは必要かどうか」というのは、「発行したNFTデータが、万が一消えちゃったらイヤだよね」ということです。
村上隆の出品取り下げから考えるべきこと《独自コントラクト》
今回の件をズバリまとめると…
世界最大級のNFTマーケット『OpenSea』で出品して大丈夫なのか?ということでした。
今のところ、【NFT・クリプトアート】をはじめるなら、まずは『OpenSea』!という流れがあります。それが一番カンタンだし、参加者も多いからです。
でも、何らかのことが起こって、NFTを発行・管理してる『OpenSea』が消えた場合。
「そこで作ったNFT作品は、どうなっちゃうの?」
という点が、出品を取り下げた一番のポイントだったのではないでしょうか。
「作品を出品するプラットフォーム選びが重要」ってことなのですが、それを解決するような『Chocofactory』というプラットフォームも出てきています。
『Chocofactory』の始め方は、コチラにまとめています↓
【関連記事】>>>話題のNFTサービス【Chocofactory】始め方をカンタンにまとめました
【NFT・クリプトアート】を販売してく際の下調べや、プラットフォーム選びも大事。学んでいきましょう。
他、【NFT・クリプトアート】についての記事はコチラにまとめています↓
【関連記事】>>>サルでもわかる【NFT・クリプトアート】始め方・作り方・売り方《まとめページ》
ちなみに僕も絵を描くので、NFT作品にしています。参考までにSaiのアートコレクションはこちら↓
>>>SAI_NFTコレクション『Culture & Pattern series』
NFTと出会うまでに考えてきたことも、興味持っていただけたらうれしいです↓